お金は労働の対価のはずだったのに・・

金銭教育

「お金は労働の対価」

ということを、娘に教え込んできた私。

祖父母が、簡単なお手伝いで、3,000円くらいを渡そうとしたら

「『簡単なことで、たくさんのお金を手に入れることができる。』

と思ってしまうので、そんなにお金をあげないでください。」

と言ったりしていました。

祖父母からしたら鬼嫁です。

だから、娘は、パートではありますが、

自分ができる範囲での仕事をして、そのお金を大切に使っています。

本当に頑張ってよかったと思います。

なんてことで終わらないのが、発達障がいがある娘。

なんでも、「めでたし、めでたし」では終わらず、

まだまだその先に、苦難が待ち受けているのです。

山頭火先生の「分け入っても、分け入っても青い山。」がここにもありました。

それは、クレジットカード。

「クレジットカードを作らせたこと自体が、間違っている。」

と言われたら、

「ごもっともです」

としか言いようがありません。

ただ、

「自分で、携帯の料金を払うようにさせたかった。」

「自分の生活必需品、例えばコンタクトレンズなどを、自分で買えるようにしたかった。」

そして、なぜそう考えたかというと、

それは、

「自立に、少しでも近づきたかった。」

ということだ 。                               。

それで、娘名義のクレジットカードを作った。

しばらくは、気を付けていたのだが、

何年か経つにつれて、特に問題もなかったので

「自分でちゃんと(←この、ちゃんととかいう曖昧な言葉は、

娘には絶対無理だったはずなのに・・・。やってしまった。)

管理できているのだろう。」と勝手に思い込んでいた。

でも、毎日荷物が届くようになり「大丈夫かな?」とも思っていた。

そして、ある時、娘が、

「ネットで買い物をし過ぎて、来月口座のお金が足りなくなるから、貸してほしい。」

と言ってきた。

3万円くらい足りなくなったらしい。

その口座には、高校生の時からアルバイトしたお金などを、

大切に貯めていたのに、

気がついたらみんな使ってしまっていたようだった。

財布から出ていく買い物と、

「ぽちる」のは、感覚が違うらしいかった。

仕方がないので、3万円は貸すことにし、

貸したお金は毎月のパート代から1万円ずつ返してもらうことにした。

あんなに、お金について教えてきたのに、こんなところに大きな落とし穴があったと・・・。

やっぱり、クレジットカードを持たせたのがいけなかったのか。

娘とは、話し合って(ほぼ喧嘩)、クレジットカードでは、携帯代のみを支払うことにした。

コンタクトなどの生活必需品は、多少割高になっても振替で買うことにした。

この件では、私が驚いた以上に、娘が衝撃を受けていた。

ある日、銀行の残高を見たら、ものすごく少なくなっていたので、びっくりしたというのだ。

そりゃそうだ。あれだけ買い物をしていたのだから。

でも、買い物をした金額をきちんと記録をしていなかったので、こんなことになってしまった。

この「きちんと」という表現が、曖昧過ぎて娘にはわからないのだか。

だいたい、娘に「きちんと記録をつけておきなよ。」と言ったところで、

娘は「きちんと」という曖昧な表現を理解することができないんだった。

「きちんとがあいまい。」なんて、もうなんだか、全てがわけがわからないに事になっている。発達障がいがある娘育てるのは、いつもこんな混乱状態だ。

そういえば、小さいころから「おこずかい帳」をつけるのは無理だった。

どうやって教えても、うまくいかなかった。

だいたい「ノートを1ページ目から順番に書いていく」ということが難しい。

その時、その時で開いたページに、思いのまま書いてしまうのだ。

「順番に、正確に、記入する、おこずかい帳」なんて、無理だった。

でも、この問題をあきらめてしまったことが、

今回の事件につながってしまったのではないかもしれない。

でも、無理は無理。

そこで、これからは「マネーフォワード ミー」というアプリを使うことにした。

「マネーフォワード ミー」は無料で使える家計簿アプリだ。

「マネーフォワード ミー」なら、クレジットカードで使った金額や、

現金で支払いをしたものは、レシートを撮影すれば、

一瞬で完璧な家計簿をグラフ入りで表示してくれる。

予算を決めておけば、使い過ぎの注意も促してくれる。

あんなに苦労して教えてもだめだった「おこずかい帳」が「マネーフォワード ミー」なら一発だ。

おまけに、グラフまで出してくれて、視覚優位といわれる娘にはぴったりだ。

ほんとうに、こういうすごいものを開発してくださる方には、感謝しかない。

もう、こうなったら、どこかの天才な人が、

コミュニケーションスキルをアップできるアプリを開発してくれることを願っている。

発達障がいがある子どもを育てていると、七転び八起きどころか、799,999回くらい転んで、800,000回くらい起き上がっている。

だから、今回ことも、しばらくは腹が立ってしょうがなったけれど、

ここはやっぱり、立ち上がらなくてはならない。

昔は、ショックな出来事があると、立ち上がるだけで精一杯だったが、いつからか、

「転んだら、立ち上がる時には、絶対何かをつかんで立ち上がる。」ようになった。

何度も転んでいると「転びのプロ」になってくる。

それが、今回は「マネーフォワード ミー」だ。

そして、こうも考えるようにした。

娘が、銀行の残高が足りなくなるほど、ネットで買い物をしてしまったのはショックだったけれど、

この失敗が「親が生きているうちの失敗」で本当に良かった。

もし、この失敗が、親が死んでしまってからの失敗だったら、

助けてくれる人は、いなかっただろう。

「クレジットカードで使ったお金が支払えない。」

ということをきっかけに、大きな困難につながってしまっただろう。

ある意味、まじめな娘は、今回のことをとても反省し

「クレジットカードは、自分には、怖くて使えない。」と、

クレジットカードをお化けくらいの勢いで怖がっている。

もう、正しい知識を一から教えるのも面倒なので、

とりあえず「お化け」ということにしておこうと思っている。

本当に怖いらしく、あれ以来、携帯の払い込み以外使っていない。

「また、毎月貯金をしていきたい。」とも言っているので、

「こんなところにも落とし穴が・・・。風雲たけし城もびっくり。」

と思って落ち込んだが、

冷静に考えると

「親が生きているうちの失敗」で本当に良かったな.

というところです。

こうして、800,001回目を立ち上がった私です。

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